1945年(終戦の年)に茨城県で生まれ横浜市立大学を卒業、資源科学研究所(桑野幸夫研究室)、東京医科歯科大学(歯学部解剖学教室)、埼玉医科大学(医学部第二解剖学教室)、日本大学(松戸歯学部第二解剖学教室)を巡り、現在は日本大学の名誉教授です。
学問領域としては系統解剖学、組織学、発生学、細胞学、そして研究の必要性から地質学と古生物学をホンの少し齧ってきました。技術面においては、人体解剖や組織の標本作成、電子顕微鏡レベルの細胞標本作成はもとより、エナメル質や象牙質、骨をそのまま超博切片にして電子顕微鏡で原子構造の観察を行ってきました。
修行時代の指導は、理屈抜きの有無を言わせぬ修練の繰り返しで厳しいものでした。しかし、いずれも研究にすごく役立ってきました(解剖学分野では、これをメス研ぎ3年、HE7年とか10年とか言います。10年修行して一人前の解剖学者になれる・・・・・と)。これを支えてくれた優れた当代一流の解剖学や古生物学の師匠と友人に沢山接することが出来たことに感謝し、幸運を噛み締めています。仕事ではヒトをはじめゾウやワニを解剖してきました。比較解剖学は約200種の歯を観察し、約30種類の歯の発生を調べました。
定年を前にしてこれまでの仕事を「歯の形態形成原論」(わかば出版 2011年)として纏めました。その内容は既存の学説に頼ることなく、地球あるいは宇宙規模の視点から、体を分析しさらに歯を分析するものです。歯だけ扱っていたのでは歯の本質は解りません、歯に含まれる本質的法則を理解して歯の形成過程が見えて来ました。しかしまだまだ不十分ですので、ひろく議論を頂きたいと考えています。
近年出版した本は次の通りです。
エナメル質比較組織ノート わかば出版 2006年
哺乳類で最も多様性のある組織に進化したエナメル質を起源までさかのぼって記載したエナメル質組織の比較モノグラフ
エナメル質 その形成、構造、組成、遺伝と進化エナメル質比較発生学懇話会編 2010年
仲間と共にエナメル質研究の最前線と問題点を編集しました。
歯の形態形成原論 わかば出版 2011年
やく40年にわたる私の研究のまとめで疑問に挙げた多くの点にたいする現時点の回答を書いています
私の研究