感謝と御礼                             小澤幸重

 この機会に「ひとこと」感謝の気持ちと、今後の目標を紹介させて頂きます。

これまでお世話になった方々、学びの恩師では、幼稚園の温厚な女性の先生(名前を失念しました、進徳幼稚園という明治初年からあるという片田舎の古い幼稚園の先生でした)、小学校の石引先生、中学の飯島先生、高校の中川先生、そして大学の大川先生(卒業に不足した私の必須単位をとるために頭を下げてくださった方、大学では「天皇」と呼ばれていました)、研究生活における師の井尻先生(古生物学と哲学)、最初の勤め先(資源科学研究所)の藤原先生(古生化学)、東京医科歯科大学の桐野先生(比較解剖学)と一条先生(電子顕微鏡)、解剖学の師である三木先生、埼玉医科大学に呼んでいただいた平光先生(発生学)、そして松戸歯学部に呼び寄せていただいた平井先生(生体鉱物学)、ミュンスター大学のHoling先生(生体鉱物学)、学位を頂いた新潟大学の小林先生(解剖学)、なにくれとお気遣いいただいた鶴見大学の石川先生(解剖学)、歯の研究における日本歯科大学の須賀先生(病理学)、東京歯科大学の田熊先生(病理学)、列挙すれば紙幅が足りません。授業を聴いてくれた学生の皆さん、研究室の仲間、国内外の大学を超えた勉強会の方々、松戸歯学部の解剖同門会と空手部と如水会(空手部OB会)の諸氏などなど、何時も教えを頂いた65年間でした。これほどに勉強してもまだ学ぶべきことが沢山あり、つくづく人生は勉強の連続であることを実感しつつ厚く感謝いたしております。

同時に、このような人生を送る切掛けを与えていただいた父母姉兄、そしてこのような生活を送らせてくれた家族に感謝いたします。

 東京医科歯科大学時代は昼夜を分けない研究と勉強、そして、松戸歯学部における生活は自由に研究・仕事に全力投球することができました。松戸に来なければこれほど教育を勉強しなかったろうと思います。教育は幼児や発達遅延児の問題まで勉強させて頂きました。研究の発表や講義では、本に書かれている内容やいま主流の研究の考えや学説に疑問点が浮かんできて、いつも薄氷を踏むような気持ちで話をして参りました。お聴きになられた方にはさぞご迷惑をかけたろうと反省しています。

 今後は、出来たらまず小学校を巡り子供たちに直接手で動物の歯に触れてもらいその面白さを伝えられたら、と考えています。研究は、師匠から与えられた未完成のテーマ、ゾウとデスモスチィルスの歯、を今後少しずつ進めたいと考えています。そして、「象牙の話」(どうして巨大な歯になったのかーその背景と歯の進化過程」の本、OsbornGregoryの歯の進化理論つまり三結節説の翻訳を完成させたいと計画しています。「歯の比較発生学ノート」をまとめることも準備中です。

歯のリズムから「人生40年」と考えておりますが、これを超えた四半世紀を我儘に過ごしてきましたので、今後の人生をこのような仕事に当てようというものです。なにぶん浅学のうえ非才のため、このうち一つでも完成できたら幸せです。今後とも御教示とご鞭撻を御願い申し上げます。

 最後になりましたが、本の出版の報告をかねた退職の会に多大なご尽力をいただいた、実行委員会代表の杉田和美と空手部(如水会)、病理学講座の山本浩嗣と斉藤美雪、臨床病理学講座の福本雅彦、組織・発生・解剖学講座の太田ルミ、応援をいただいた「エナメル質比較発生学懇話会」と代表の石山巳喜夫、「歯の発生の会」と代表の大島勇人と原田英光、「聖橋会」の代表の磯川桂太郎と本田雅規の諸先生に心から感謝いたします。

皆様のご健勝とご活躍を祈念して                 20111